私がまだ設計事務所の新人だった頃、友人や知人、親戚が家を建てたと聞けば、よく見学させてもらって家づくりに関してお話を聞かせて頂きました(自分の家は自分が設計して自分で大工さんをする夢がありましたので参考にさせてもらおうと･･･高所恐怖症なので大工さんはあきらめました😢)

依頼先はハウスメーカーや工務店、設計事務所、直接大工さんに頼むなど色々で、家づくりに対する考え方も様々だということが分かりました。それぞれの特色を活かした家づくりをされていて十分満足しているももの「ここはこうだった方が良かったかも」というちょっとした不満もあることが分かって大変参考になりました。

そこで印象に残っているのは、あるところでは既成のプラン集の中から選ぶように勧められたのでもう少し自由にオリジナルな間取りを考えられたら良かったとか、営業マンが契約まではまめに連絡くれたのですがその後は…とか、営業マン以外の設計士や現場担当者の顔がよく分からなかったり、間仕切り壁を数㎜移動すればちょうど良い部屋のサイズになるのに「それはできません」と言われたり高額なオプションと言われたり、標準以外の仕様は高すぎて断念したり、耐震性や断熱性などの説明が少なかったり、デザインを優先させ過ぎたため使い勝手の良くなかったり、また見積書の内容が分かりにくい等々、数えるときりがないのですが依頼先によって考え方やルールが違っていました。

当然と言えば当然なのですが･･･知らないうちに「施主の希望」より「造る側の都合」の方が優先されることがあるんだなという事を知りました。

そんな中で私は、「施主の希望」を最大限活かして最適解を導き出すことができる設計力、「造る側の都合」に左右されない現場力ある設計工務店を設立しようと決めました。